一斉休校で失われた子ども達の学びの機会の回復を

 政府が2月27日に突如として発表した学校の一斉休校要請は、教職員や保護者も含めて、教育現場に大混乱を引き起こしただけでなく、3ヶ月間もの学習の遅れという重大な結果を招きました。
 
 教科学習の他、部活動などの課外活動や、文化祭、修学旅行といった学校行事などの体験の機会を確保するためにも、第2波襲来時における学校の休校は極力控えるべきです。
 そして、そもそも休校にプラスの効果があったのか、十分に検証する必要があります。
 これは単なる私の私見ではなく、日本小児科学会の委員会も、次のような見解を示しています。

日本小児科学会 予防接種・感染症対策委員会
「小児の新型コロナウイルス感染症に関する医学的知見の現状」より
●学校や保育所におけるクラスターはないか、あるとしても極めて稀
●小児では成人と比べて軽症で、死亡例もほとんどない。
●学校や保育施設の閉鎖は流行阻止効果に乏しく、逆に医療従事者が仕事を休まざるを得なくなるために、新型コロナ死亡率を高める可能性
●閉鎖が子どもの心身を脅かしており、健康被害の方が問題

 また、休校時の補完策として、オンライン授業の利点ばかりが強調されていますが、「生徒当たりのパソコン数と数学の成績が負の相関にある」というOECDの調査があることにも留意すべきです。
 子どもの学習権を保障するためにも、失われた3ヶ月間を取り戻すことができる学習環境の確保に向けて、引き続き国会で提案してまいります。

関連記事

おすすめ記事